「第三者」

登記なくして物権変動を対抗しえない「第三者」に該当するはずの者が、「詐欺又ハ強迫二 因リテ登記ノ申請ヲ妨ケタ」(不登四条)とき、もしくは「他人ノ為メ登記ヲ申請スル義務アル」 (不登五条)にもかかわらずその義務を怠っていたときは、その「不信義な行為」ゆえに、登記欠 峡を主張する正当な利益を有する第三者とはいえない。「詐欺又ハ強迫二因リテ登記ノ申請ヲ 妨ケタル第三者」とは、たとえば、Aの抵当債務を引受け、かつ抵当不動産の所有権を取得す る約束をえたBが、抵当権者CがBの登記手続を遅らせたうえ、自己名義に登記を経由したた め、所有権移転登記をなしえなかった場合のように、詐欺・強迫行為によって直接物権取得者 の登記を妨げた者だけではなく、詐欺・強迫にもとづく自己名義の登記経由によって登記申請 を不能ならしめた者でもよい。